あらすじ
テック・ファンやITエンジニアならば、人工知能は現在のテクノロジー業界の中で最もトレンディ―な話題の1つだと知っているでしょう。
AIに関して、多くの方々が議論しています。
しかし正確には「AIとは何か?そして何でないのか?」を自問した事はありますでしょうか?
この記事ではAIだけでなく、コグニティブ・コンピューティングと、チャットボット(特にIBM Watson チャットボット)について焦点を当てたいと思います。
チャットボット選定で“絶対に外せない”3つの確認ポイントとは?
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- 実機トライアルで準備・確認すべき事
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人工知能とは何か?
1956年にジョン・マッカーシーは言語シュミレーション、ニューラルネット、複雑性理論、その他多数の分野の研究者グループをワークショップに招待しました。
それは、人工知能に関するダートマス・サマー・リサーチ・プロジェクトと言い、そこで人工知能という用語を生み出しました。
そして、当時の研究者は「考える機械」のコンセプトを明確にし発展させました。
現代の辞書ではAIをコンピュータ・サイエンスの分野で機械が人間の知性を模倣する方法と定義しています。
例えば、英語のオックスフォード辞書は「AIとは、通常人間の知能を必要とするタスクをコンピュータシステムが行う理論と開発で、視覚、音声認識、意思決定、言語間の翻訳などが含まれる」としています。
この定義にも関わらず、多くの人は、人工知能について語る代わりにコグニティブ・コンピューティング、スマートアプリケーション、インティジェントアプリケーション、予測アプリケーション等の用語でAI革新の現在の波について説明します。
用語の問題はさておき、人工知能は情報管理、ヘルスケア、ライフサイエンス、データ分析、デジタルトランスフォーメーション、セキュリティ、スマートビルディング技術、ロボット工学などの分野で不可欠です。
AIとコグニティブ・コンピューティングの違いとは?
コグニティブ・コンピューティングは人工知能の考え方に近いかもしれません。
違いは何でしょう?
VDCリサーチのIoTアナリスト:スティーブ・ホッフェンバーグが説明する通り、AIとコグニティブ・コンピューティング・システムはデータ集約型のタスクに異なる方法でアプローチします。
AIとコグニティブ・システムの両方が、医療記録と学術記事の膨大なデータベースを分析し患者への治療法を判断しなくてはならないと想像してください。
ホッフェンバーグは以下のように言っています。
「人工知能システムなら、システムはその分析に基づき、治療法を医師に提示するでしょう。コグニティブ・コンピューティングではシステムが情報を提供し医師の決定を手助けします。」
コグニティブ・システムは思考、推論、記憶によって人間がするように問題解決するように設計されています。
Saffron Technologyの説明の通り、このアプローチはコグニティブ・コンピューティング・システムが「新しいデータを得る度に学習し適応する」「質問することもなかった事について探求し発見する」事を可能にします。
言い換えれば、コグニティブ・コンピューティングは人間の意思決定の認知能力を刺激し補足する能力と言えます。
しかしそれは人間のために意思決定をするものではありません。
その一方、人工知能は人間の思考とプロセスを模倣するのではなく、可能な限り最善のアルゴリズムを使用し問題解決をするものです。
AIは意思決定をするので人間の役割を最小限にします。
チャットボット選定で“絶対に外せない”3つの確認ポイントとは?
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チャットボットの位置付けとは?
チャットボットは、コグニティブ・コンピューティングを使用して人々との会話を模倣するプログラムです。
すなわちチャットボットは人間のインプットから学習しますがそれ自身で意思決定をしたり、学習、思考したりはできません。
チャットボットが普及し始めた数年前、チャットボットは実際何であるかについて多くの議論がなされました。
より高度な会話アプリケーションである自然言語処理や機械学習の技術は彼らを「バーチャル・アシスタント」と呼びライバルと差別化を図り、既存のチャットボットより強力で、より広範囲の話題をカバーできました。
しかし、チャットボットと他のアプリケーションが適切な問題を解決できれば、マーケットは名称の違いについてはあまり気にしなかったようです。
これが、ボットに関する様々な用語がお互いの類似語になった理由です。
それら全てが持つ共通点は、人と会話ができるという事です。
よって、設計された目的によって、異なるユーザー・エクスペリエンスを提供する多種のチャットボットがある事に留意してください。
サポート・チャットボット
サポート・チャットボットは、企業に関する知識などの単一の領域についてマスターするために設計されています。
それらは主なビジネス処理や幅広いFAQタイプの質問の回答を提供します。
通常ユーザーはデスクトップの前でソリューションを探しているので、音声はオプション機能であり、不可欠ではありません。
スキル・チャットボット
スキルチャットボットは通常、多くのコンテキスト理解を必要としない、よりシンプルなタイプのボットです。
例えば「リビングルームの明かりをつけて」等、生活を快適にする一連のコマンドが設定されています。
このタイプのチャットボットには音声機能が必要です。
ユーザーがボットを使用する間にマルチタスクが行えるようにコマンドに迅速に反応することが必要です。
アシスタント・チャットボット
アシスタント・チャットボットはサポート・ボットとスキル・ボットの中間あたりに位置します。
様々なトピックについて幅広く対応出来ると最も効果的で、多くの人々はそれらのボットはいつか他の全てのボットのナビゲータ―になると考えています。
例えば、「請求書の支払いをしたいですか?」と、アシスタント・ボットに、銀行のサポート・ボットと話すように会話をします。
アシスタント・チャットボットは対話式で、出来るだけ楽しく、どんな質問にも応答する必要があります。
現在の例ではSiriが一つの例です。
アシスタント・チャットボットを構築するとき、ボットがどのように訓練されているかできるだけ明確にする事が重要です。
ユーザーが尋ねる質問が多岐にわたるかもしれないので、幅広い対応範囲を用意することが難しい側面となります。
チャットボットとIBM Watsonの関係とは?
今年アムステルダムで開催された、IBM Watsonのワークショップでチャットボットの専門家は、チャットボットを人工知能だとみなすべきではないと説明しました。
AIボットは人間のインプット無しでそれ自身で学習できるからであり、これがチャットボットと異なる理由です。
特にIBM Watsonのチャットボットは人間のインプットと助けが必要です。
チャットボットは、管理者が、管理パネルに埋めた質問に対してだけ回答できます
例えば:
チャットボットの構築には、チャットボットがエンドユーザーとの会話をシミュレートする「ダイアログ」を管理者が作成しなければなりません。
管理者はユーザーの質問を予測し「トリガー」に関する情報を入力する必要があります。
確立されたトリガーに関連しない質問にはチャットボットは答えられません。
殆どの人がチャットボットはAIだと思っていますがIBM WatsonがAIと異なる理由はこれです。
最近では、Webサイト上のユーザーサポート機能として多くの企業がチャットボットを選ぶので、FAOや他の単純で一般的な質問に答える人を雇用する必要がありません。
さらに、企業によるAIの活用は従業員の生産性を向上させる事は既に多く語られています。
そして、近い将来、チャットボットはビッグデータへアクセスするAIへ進化するでしょう。
原文
https://chatbotslife.com/artificial-intelligence-no-chatbots-are-dumber-than-you-think-cff0e7ce5638
チャットボットライフとの提携により、翻訳し掲載しています。
チャットボットライフとは、最新のボット、AI、NLP、ツール等を扱うメディアです。