AIによるITSM:ITサービスマネジメント自動化の準備手順

あらすじ

音声によるパーソナルアシスタント、スマートホーム、人工知能(AI)、機械学習(ML)等のテクノロジーは、ますます私達の生活に入り込んできています。

Gartnerによれば、2020年までに平均的な人は配偶者よりもボットとの会話が多くなると予測されています。

AIとMLの進歩は、これらテクノロジーの恩恵を職場でどのように実現するかについてITSM(IT サービスマネジメント)コミュニティーでの会話を盛り上げています。

しかし、どこでどの様に始めるか決定する事はテクノロジーに精通するITのプロにとっても難しい事です。

AIをITSMへの適応を検討する際に、以下の質問から始めましょう。

AIシステムをどの様に開発するか?

ITSMのためのAIはプラグアンドプレイではありません。

チケットのカテゴリー、業務のグループ、用語、SLAは組織により違います。

ルールに従って固定されたシステムには制限があり限定的なため有益ではありません。

一般的すぎるAIシステムは正確性や業務知識に欠け、多くのカスタマイゼーションを必要とします。

これら全てはコストと時間に跳ね返ってきます。

加えて、組織の既存のITSM、HR、財務アプリケーションとのしっかりした統合は、AIシステムのアクションの関連性と正確性が必要です。

そして、エンドユーザーの選択したプラットフォーム(Slack、Skype of Business等)と相互作用させることで普及率を加速します。

上記の理由により、AIシステムが組織特有のニーズに対応するためにAIとITSM部門の専門家チームがワークフロー計画の初期段階から参加することが必要です。

チャットボットをどこに組み込むか?

チャットボットはリアルタイムで、人とのコンタクトが皆無か僅かで、従業員へ一般的な質問への答を用意したり、モノやサービスを注文したりするのにとても効果的です。

しかし全てのチャットボットが同等の機能を持つわけではありません。聞かれた事に融通のきかない答を台本に従い決まった方法で応えるだけのものは電話の件数を減らせません。

最も効果的なチャットボット(バーチャルエージェントと言った方が適切でしょう)はダイナミックな交流をするために細かに調和したAI/NLP技術(ML, Distributed compositional semantics、ファジーロジック、オントロジー工学)を活用します。

バーチャルエージェントはITの用語体系を理解する様に設計されており、企業の‘Oracle’と、予言という意味の‘Oracle’を識別し、”Salesforce が動いていない”とはソフトウエアのアプリケーションがユーザーのデバイスにロードされていないという意味だと認識できます。

とは言え、最も正確なバーチャルアシスタントでさえ、時にはチケットを人間のエージェントにエスカレーションする必要があります。

彼らは適切なITスタッフ、自動振り分けカテゴリー、優先レベルにインシデントを割り当てる程にインテリジェントである必要があります。

従業員にどのような利益をもたらすか?

従業員は早くて簡単にアクセスでき、多種類のデバイスとロケーションを24時間サポートするITサービスを求めています。

HDIによると、経験則として、エンドユーザーがセルフサービスポータルで10分以上費やした場合サービスデスクに電話するよりも組織にかかるコストが高くなります。

ITSMシステムのためのAIの重要な価値は賢い提案をする能力と、ユーザーのペルソナ、問題のタイプとロケーションに特化した自動対応、彼ら自身の問題を迅速に解決する能力です。

フィードバックを用意し、AIシステムのレスポンスとアクションの効果を評価する能力を従業員に提供することによりITは価値ある見識を得て、AIシステムは更に知的になります。

どのように採用され、継続して利用してもらうか?

ITサービス企業はAIソリューションを幅広い組織に導入する前にソリューションに高レベルに精通し、快適さと信頼を得る必要があります。

正しいアクションの提案、エキスパートの推薦、自動振り分け、適切なサポートスタッフにインシデントをエスカレーションする等、ITサービスがAIシステムを使用することにより実現できます。

また、IT企業に対する期待も適切であるべきです。AIシステムはいつでも即座に「正しい」答を用意できる訳ではないかもしれないが、リクエストに適切に対応したり問題を修正するためにしばしば対話が必要である事をビジネスユーザーに明確にしておく事が大切です。

最後に、IT企業はAIサービスの有益性を持続的に測り、どのように従来のサポート・チャネルより迅速な応答や一次応対解決率(First call Resolution)を提供するかを継続的にビジネス客に伝えるべきです。

原文

https://chatbotslife.com/ready-to-automate-itsm-with-ai-heres-how-bec674541748

チャットボットライフとの提携により、翻訳し掲載しています。
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