「チャットボットを導入したいけれど失敗したくない」
「チャットボットを導入して失敗したケースはあるの?」
せっかくチャットボットを導入するなら失敗しないよう万全を期して、しっかりと成果に結びつけたいものですよね。
しかし、チャットボットが上手に運用できなかったケースもあり、主に下記のような失敗事例があります。
チャットボットのよくある失敗事例
事例1 | チャットボットを開始したものの利用者が少なくて廃止になった |
事例2 | ユーザーが納得のいく回答を用意できなかった |
事例3 | 業務効率化を目指したはずなのに成果が出ない |
事例4 | チャットボットの構築を始めたのにリリースまで至らなかった |
事例5 | 利用者が増えても一向に問題解決率が向上しない |
このような失敗に陥らないためにも事前に失敗事例や失敗要因を把握し、戦略的にチャットボットを導入していくことが大切です。
そこでこの記事では
- チャットボットのよくある失敗事例5選
- チャットボットが失敗する要因
- チャットボット導入で失敗しないための5つのポイント
をまとめてご紹介します。この記事を最後まで読めばチャットボットの導入で失敗してしまう要因が把握でき、失敗しないよう事前に施策を打てるようになります。
チャットボットを導入し望ましい成果につなげるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
1. チャットボットのよくある失敗事例5選
チャットボットの導入で失敗してしまう主なパターンとして
- チャットボットを開始したものの利用者が少なくて廃止になった
- ユーザーが納得のいく回答を用意できなかった
- 業務効率化を目指したはずなのに成果が出ない
- チャットボットの構築を始めたのにリリースまで至らなかった
- 一向に問題解決率が向上しない
という5つのパターンがあります。それぞれどのようなことで失敗をしているのか詳しくみてみましょう。
1-1. 事例1: 利用者が少なくて廃止になった
チャットボットの利用者が増えないと、廃止に追い込まれることがあります。
実際に
- 社内の業務効率化に導入したけれど、浸透せずに廃止になった
- ユーザーの問い合わせ窓口にチャットボットを導入したのだが、利用頻度が低く廃止になった
- webサイト上にチャットボットを設置したが、利用者が少なく廃止になった
という声があり、思ったような反応に繋がらず廃止になった事例は意外とあるようです。
チャットボットの利用者が伸びないと業務効率化や商品やサービスのPR、利用者の満足度向上といった本来の目的を果たせません。
それどころかチャットボットの運用と通常通りの問い合わせ対応の二重負担となる場合も多く、廃止を余儀なくされてしまいます。
1-2. 事例2: ユーザーが納得のいく回答を用意できなかった
チャットボット導入時の作りこみや分析が足りず、ユーザーが納得のいく回答や問題解決に至る回答を用意できなかったという声もあります。
チャットボットは24時間問い合わせ対応ができるところが大きな魅力ですが、利用しても問題解決ができないと結局のところユーザーを待たせることになります。
最終的にはスタッフ対応が必要となるので「チャットボットを利用しても解決できず、二度手間になった」「問題解決までに時間がかかった」というクレームに繋がることもあるそうです。
チャットボットの24時間自動応答できるという利点を活かしきれていない失敗事例だと言えるでしょう。
【50%以上のユーザーがチャットボットの回答に不満を感じている】 goo AI x DESIGNが実施した「チャットボット実態調査レポート2019」によると、実際にチャットボットを利用した人の50%以上が回答が的確ではないことに不満を感じていることが分かりました。 |
チャットボット利用時にどのような不満を感じた?
回答が的確ではない | 57.4% |
会話が機械的で不自然 | 44.6% |
会話が途切れる・続かない | 39.5% |
的外れな回答や親しみやすさがない状態が続くと「利用しても意味がない」「ここでは問題解決はできない」と思われ利用してくれるユーザーが減少してしまうので、チャットボットの継続的な運用が危うくなってしまいます。
1-3. 事例3: 業務効率化を目指したはずなのに成果が出ない
チャットボットを利用して
- カスタマーサポートへの問い合わせ減少
- 社内の問い合わせ窓口をチャットボットに絞る
- キャンセルや返品受付など簡単な業務の代行
など業務効率化を実現しようとしてみたものの、成果につながらないこともあるようです。
問い合わせ対応や細かな業務の負担が減らないので、スタッフ負担や残業代削減が実現しません。この状態でチャットボットの運用コストと労力がかかってしまうと、業務量とコストが増えて本末転倒に。
結果的にチャットボットの導入は諦め、スタッフ対応に切り替えることになってしまいます。
1-4. 事例4: チャットボットの構築を始めたのにリリースまで至らなかった
チャットボットの導入企業が増えていることを知り「チャットボットを導入してみたい」と意気込んでみたものの、途中で挫折するケースも見受けられます。
チャットボットを導入するには、あらかじめ想定される質問や回答を用意し登録しておく必要があります。登録質問数が多い場合や問い合わせ、キャンセル依頼、商品のPRなどさまざまな目的に使おうとすると準備に膨大な時間と労力がかかります。
また、ただ質問と回答を用意すればいいのではなく、ユーザーが望む回答を導き出せるよう分析をしながら導線を作ることも必要です。
このような準備をしているうちに「準備が大変過ぎて、チャットボットを管理していけない」「準備に時間がかかり過ぎる」とリリース前に諦めてしまうようです。
1-5. 事例5: 一向に問題解決率が向上しない
チャットボットの利用者は増えていても、ユーザーの満足度や問題解決率が向上しないというケースもあります。
ユーザーが問題解決解決できないと感じるのは、下記のように回答が誤っているときばかりではありません。
ユーザーがチャットボットで「解決できない」と感じる場面
回答が違う | ・ユーザー分析やO&Aが不足 ・データが蓄積されていない |
回答は合っている | ・回答は合っているが理解しにくい ・回答解決までのプロセスが長い ・そもそもサービスや商品に不満がある |
回答は合っていても「回答の意味が理解しにくい」「回答にたどり着くまで時間がかかった」という場合には、思うように問題解決できていないと感じてしまいます。
その結果、多くのユーザーは利用していても
- ユーザーの満足度がアップしない
- 問題解決に至らずスタッフによるサポートが必要
- チャットボットだけでは問題解決が難しいのかもしれない
という失敗に繋がってしまいます。
チャットボット選定で“絶対に外せない”3つの確認ポイントとは?
本資料(無料 eBook)をご覧頂ければ、以下の事がスムーズに出来る様になります。
- 選定候補のAIチャットボットを客観的に比較する事
- 実機トライアルで準備・確認すべき事
- 自社に最適なサービスを見つけ、失敗せずに導入する事
2. 失敗事例から読み解く5つの失敗要因
第1章でご紹介したような失敗は、なぜ起きてしまうのでしょうか?ここでは、失敗の事例をから見えてくる失敗の要因を5つご紹介します。
2-1. チャットボットを導入することが目的となっている
チャットボットの失敗要因として意外と多いのが、チャットボットを導入すること自体が目的となっているパターンです。
web上やLINE、メッセンジャーなどのメッセージツールにチャットボットを導入している企業が増え「自社でもやってみたい」と導入することをゴールに細かな設定をないがしろにすると、思ったような成果が出ません。
通常チャットボットを導入しようとすると下記の図のように目的を明確化し、それに合わせたユーザー分析をします。この過程こそがチャットボットの精度を決めると言っても過言ではありません。
一方で、チャットボット導入が目的となってしまうと、一刻も早い導入を目指して細かな設定は後回しにしてしまいがちです。
だからといってチャットボット導入の目的達成後に細かな設定をする気になれず、気がつけば「利用者がいない」「思ったように稼働していない」という状態になってしまいます。
このように、チャットボットを導入することだけを目的にしてしまうと効果を出すための準備ができておらず、失敗につながってしまいます。
2-2. ユーザーの分析ができていない
チャットボットを利用して欲しいユーザー分析ができていないと、失敗してしまう大きな要因となります。ユーザー分析の落とし穴として、
- ユーザーが欲しい質問を網羅できていない
- 自社の商品やサービスとチャットボットの利用層がマッチしていない
という2つがあるので詳しく解説していきます。
2-2-1. ユーザーが欲しい質問を網羅できていない
チャットボットの目的や役割を明確にした上でユーザー分析ができていないと、明確な回答が用意されていない、的外れの回答や会話になってしまうというケースが起こります。
- 単に用意されている回答数が少ない
- 回答に導くシナリオができていない
- 回答の質が悪い(回答を読んだだけで問題解決できない)
という場合は、チャットボットの利用率低下や業務効率化につながらないといった失敗を招きます。
とくに、社外向けに作成されているチャットボットはカスタマーサポートに代わりユーザーを手助けする言わば会社の顔となる存在なので、親しみやすさのある対応や的確な対応ができないとユーザーの不満につながるでしょう。
「チャットボットでは対応できないな」「機械的で満足のいく回答が得られない」と思われてしまうと、チャットボットが役割を果たせなくなってしまいます。
2-2-2. 自社の商品やサービスとチャットボットの利用層がマッチしていない
普及ししつつあるチャットボットですが、世代によっては認知度が低いようです。
株式会社ジャストシステムが実施した「チャットボットに関する意識調査」では、50代、60代となるとチャットボットを利用したことがある人が3%を下回ることが分かりました。
今までにチャットボットを利用したことがある
男性 | 女性 | |
20代 | 10.9% | 7.5% |
30代 | 7.2% | 5.5% |
40代 | 4.7% | 2.1% |
50代 | 2.1% | 1.8% |
60代 | 1.0% | 1.1% |
参考:株式会社ジャストシステム「チャットボットに関する意識調査」
40代以降をターゲットとしているサービスや商品のwebサイトなどにチャットボットを設置しても、なかなか利用してもらえない可能性が高いです。
また、現時点でメールなどのメッセージツールより電話での問い合わせが多い場合は、チャットボットへの移行は難しいという声もあります。
自社商品やサービスの年齢層や問い合わせ状況を把握してからチャットボットの導入を検討しないと、せっかくのツールが活かしきれないかもしれません。
2-3. AIの力に頼りすぎている
チャットボットには、「AI搭載型」と「AI非搭載型」の2種類があります。
AI搭載型 (機械学習型) | 利用ユーザーのデータを分析し、一人一人に合う適切な回答を提示。 利用データが蓄積されると、難しい質問やニーズに合う情報提供ができるようになる。 |
AI非搭載型 (シナリオ型) | あらかじめ登録した回答やシナリオ通りにしか回答できない。 |
AI搭載型のチャットボットは学習能力が備わっているため、利用ユーザーの情報を分析しながら適切な回答を提示してくれます。
しかしながら、AI搭載型のチャットボットはまだまだ発達途中なので毎回完璧な答えができるとは言い難い状態です。また、AI搭載型のチャットボットが学習をするには膨大なデータが必要なので、多くのユーザーが利用していることが前提となります。
AI搭載型の力を過信し
- 登録した質問や回答の精度が低い(今後精度が上がると思っている)
- メンテナンスを怠っている(AIの力で精度が上がると思っている)
という状態を放置していのも、失敗につながる要因です。
2-4. 自社に合うチャットボットサービスを利用できていない
チャットボットの導入に必要なサービスの選び方を間違えているのも、チャットボットが上手く運用できない原因となっている可能性があります。
例えば
- 社内向けのチャットボットなのに、社外向けのチャットボットサービスを利用している
- 他のツールとれんけさせたいが、連携できないプランを選んでいる
- 目的に合う機能が搭載されていない
といったように、チャットボットサービスを選ぶ段階で選択肢や使い方を狭めているかもしれません。
ファン獲得を目的としたチャットボットなら、動画や画像送信に対応しているサービスやあいさつなどのコミュニケーションが取れるサービス、利用ユーザーの細かな分析ができるサービスがいいでしょう。
社内向けのチャットボットなら、社内の業務効率化に使える施設予約機能や安否確認機能なども備わっていると使用頻度が増えるはずです。
目的と一致するチャットボットサービスを利用しないことも、チャットボットの利用率低下や目に見える成果がない一因となってしまいます。
2-5. 定期的なメンテナンスや反響率のチェックを怠っている
チャットボットは、導入後のメンテナンスや分析がとても重要です。さまざまなユーザーが使用することで見えてくる要望や質問があるため、新たな質問や情報を追加をしながら精度や満足度を上げていきます。
そのため、チャットボットの導入後にメンテナンスや反響の確認をしていないと利用したユーザーの声に耳を傾けることができず、いつまで立ってもチャットボットの精度や満足度が向上しません。
- チャットボットの導入後、一度もメンテナンスをしていない
- チャットボットのメンテナンス頻度が少ない
- チャットボットを使用しているユーザーの分析をしていない
という場合には、メンテナンス不足がチャットボットの失敗を招いている可能性があります。
3. チャットボット導入で失敗しないための5つのポイント
チャットボットの導入で失敗する要因が分かったところで、失敗しないためにはどのようなことに注意したらいいのでしょうか?
ここでは
- チャットボット導入の目的を明確にする
- 応答メッセージや導線設計は慎重に行う
- 商品問い合わせページなど次のステップを用意する
- メンテナンスを継続する
- 成果を見える化する
という5つのポイントをご紹介します。
3-1. チャットボット導入の目的を明確にする
チャットボットの導入で失敗しないためには、導入の目的を明確にすることが何より大切です。
第2章でご紹介したように、チャットボットの導入が目的となってしまうとユーザー分析やチャットボットサービス選びの基準が曖昧になり、活用してもらえるチャットボットとなりません。
チャットボットは大きく「社内向け」と「社外向け」の2パターンに分かれます。下記の図のようにどちらのパターンなのか明確にした後に、どのようなことで悩んでいるのかどのようなことを改善したいのか考えながら目的を具体化をしていきましょう。
チャットボットサービスの種類 | チャットボット導入の目的(例) |
---|---|
社内向けチャットボット | ・業務効率化を目指したい ・問い合わせ窓口を一つにまとめたい ・施設予約やスケジュール管理など細かな業務をチャットボットに任せたい |
社外向けチャットボット | ・問い合わせ窓口の対応を任せたい ・業務効率化を目指したい ・ユーザーとの接点を持ちたい ・新規顧客やファンを増やしたい ・商品やサービスをPRをしたい |
例えば社内向けチャットボットの場合は、問い合わせ窓口を一つにしたい、細かな雑務をチャットボットに任せたいなどさまざまな目的が考えられます。
社内向けチャットボットの場合は、問い合わせ窓口としてだけでなく、ユーザーとの接点を持つ、商品やサービスのPRなどより幅広い目的から検討できるでしょう。
このように、チャットボットの目的を明確にすることでチャットボットのサービス選びやQ&Aの用意段階で目的に合ったものを精査しやすく失敗を起こしにくくなります。
【アットコスメの成功事例:チャットボットを活用しユーザーの問い合わせチャネル増やした】
コスメと美容の総合情報サイト「@cosme」は、「メールでの問い合わせでは回答までにお待たせしてしまう」という悩みを抱えていました。 そこで、問い合わせチャネルを増やすことを目的として問い合わせページにチャットボットを導入することに。@cosmeの場合は情報量が多く質問が複雑なので、本当に簡単なものだけを絞り込みチャットボットにまとめたそうです。 その結果、チャットボットの稼働率は高くメール1通に必要な返信時間を短縮することに成功。チャットボット導入の目的を意識ししっかりと成果に結び付けている好事例です。 |
3-2. 応答メッセージや導線設計は慎重に行う
チャットボットの良し悪しを大きく左右するのが、応答メッセージとシナリオの設定です。この2つの精度が低いとユーザーが欲しい答えにたどり着けず、満足度が低くなってしまいます。
どのような点に着目をすると失敗しないチャットボットの運用ができるのかご紹介します。
3-2-1. 応答メッセージはユーザー分析がカギを握る
チャットボットの応答メッセージは、ユーザーの欲しい答えが用意されている必要があります。
管理者側の視点で質問を用意するのではなく、今までのユーザーの傾向や過去の質問を分析しながらユーザーの知りたい情報を用意するようにしましょう。
例えば、チャットボットに問い合わせ窓口を任せたいのなら、
- 過去の質問で多かったものを分析する
- 新たに想定される質問を検討する
- ユーザーの問題解決につながる回答となっているか確認をする
- 目的をクリアできる精度になっているか確認をする
ということが大切です。
ユーザーの知りたい情報が網羅されていればチャットボットのみで解決できることが増え、業務効率化につながります。また、ユーザーにも「チャットボットを使えば問題解決できる」と思ってもらえるため、継続して利用してもらえるでしょう。
3-2-2. 分かりやすいシナリオ設計をする
チャットボットはユーザーが知りたい回答を導き出すために、下記のようなシナリオ設計をしていることが多いです。
「注文の変更、確認」という大きなカテゴリーを提示し、その後により細かく絞り込んでいくことで一人一人に合う回答が見つけやすくなっています。
ユーザーが知りたい答えまでのやり取りがあまりに長いと「なかなか答えにたどり着かない」という不満につながります。また、質問が長い、回答が複雑という場合も、ユーザーが理解しにくく離脱率の増加やユーザー離れを起こす可能性があります。
- 最短のシナリオで答えが導き出せるようになっている
- 質問や回答は短く分かりやすい
という部分を意識してシナリオ設計をしてみてください。
【LOHACOの成功事例:チャットボットが9人分の仕事をこなす】
日用品を扱うインターネット通販サイト「LOHACO」。カスタマーサポートの効率化を目的として、webサイトのお問い合わせページにチャットボットを搭載しました。 600種類もの回答を用意して、ユーザーの欲しい答えを明確に出せるよう回答と質問にこだわっているところが特徴です。 現在5割の問い合わせをチャットボットが担い、9人分の人員削減に繋がったとのことで、的を得た回答が業務効率化につながっている好事例だと言えるでしょう。 |
3-3. 次のステップを用意する
ユーザーがチャットボットを利用し満足のいく情報を得られるようにするためにも、行動につながる次のステップを用意しておくことが大切です。
ここでは
- チャットボットで解決しなかった場合、次の手段につなげる
- 商品購入ページや予約ページなど最終的な情報につなげる
という2つの具体的な方法をご紹介します。
3-3-1. チャットボットで解決しなかった場合、次の手段につなげる
第2章でもご紹介したように、現段階ではチャットボットのみで問題解決をすることは難しいのが現状です。だからこそ、チャットボットで問題解決しなかった場合に次の手段につなげることを考えましょう。
例えば、
- すぐに電話番号などの問い合わせ一覧を表示できるようにしておく
- 時間帯によって有人サポートに切り替える
- 回答ができない質問には問い合わせページへのリンクを表示する
など工夫をしておくと、チャットボットで問題解決ができなくても次の行動に移行しやすくなります。
「チャットボットでは何も分からなかった」「解決できないままだった」という気持ちでは、利用してくれるユーザーが減り失敗へと繋がるため、打開策を用意しておくことが大切です。
3-3-2. 商品購入ページや予約ページなど最終的な情報を表示する
商品のPRや物件、サービスなどの紹介をするチャットボットの場合は紹介をして終わるのではなく、商品行動ページや予約ページのリンクや画像を表示してユーザーが直接アクセスできるようにしましょう。
気になったときにユーザーがすぐに行動に移れるよう配慮することで、売上アップや認知度アップなどの結果が生み出しやすくなります。
チャットボットの利用者は増えているのに結果が見えないという失敗を起こさないためにも、つなげたい成果を意識したフローを作ってみてください。
3-4. メンテナンスを継続する
チャットボットは導入したら終わりではなく、導入後のメンテナンスが長期的な運用ができるかどうかの鍵を握ります。
チャットボットが稼働し始めると、チャットボットの回答や対応とユーザーのズレが初めて分かります。
「意外と問題解決ができていない」「ユーザーが知りたい情報が網羅できていない」など、改善点が見えてくるはずです。
そのまま放置してしまうとチャットボットの精度やユーザーとのズレが解決することがないため「成果が出ない」「利用者が増えない」といった失敗の要因となります。
チャットボットサービスによってはユーザーの分析や足りない回答の提示ができるものもあるため、定期的にメンテナンスをしてチャットボットの精度を高めていきましょう。
3-5. 成果を見える化する
チャットボットの稼働が開始したら、どのような成果が出ているのか常にチェックすることが大切です。現状が把握できていないと、どのような打開策を検討したらいいのか明確にできません。
例えば、利用者は多くても問題解決率が低い場合には、現在用意している回答や質問に問題がある可能性が高いです。
また、チャットボットを導入したことで業務にどのような影響を与えているのかも同時に見える化しておきましょう。「問い合わせが減った」「問い合わせの内容が変化した」など現場で感じられる違いがあるのなら、チャットボット導入が成功していると言えます。
このように、チャットボットを導入したことによる変化を常に見える化して、問題がある場合には少しでも早く手が打てるようにしてみてください。
チャットボット選定で“絶対に外せない”3つの確認ポイントとは?
本資料(無料 eBook)をご覧頂ければ、以下の事がスムーズに出来る様になります。
- 選定候補のAIチャットボットを客観的に比較する事
- 実機トライアルで準備・確認すべき事
- 自社に最適なサービスを見つけ、失敗せずに導入する事
4. AI搭載、メンテナンスのしやすさだけは必ず押さえてサービス選びをする
チャットボットの導入で失敗しないためにも
- AI搭載型であること
- メンテナンスがしやすいこと
という2つに着目をしてツール選びをするのがおすすめです。
AI搭載型を選択しておくと多くのユーザーが利用するようになれば、自然と高精度な回答ができるようになっていきます。それに加えてメンテナンスがしやすいサービスを選べば、チャットボットサービス導入後の手間を最小限に抑えて高い効果が期待できます。
どのようなチャットボットサービスがあるのか詳しく把握したい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。
5. AI搭載型の使いやすいチャットボットサービスは「Neurox チャットボット」
Neurox チャットボットは
- 高精度なAIを搭載しているため、ユーザーの意図をくみ取りコミュニケーションが取れるようになる
- 導入とメンテナンスがしやすく、負担がかからない
- カスタマイズの自由度が高く、目的に合わせた導入ができる
という3つのポイントが揃っています。チャットボットの導入に失敗しないよう高精度なAIを搭載しているだけでなく、メンテナンスがしやすいので成果に結び付けられるところがポイントです。
「チャットボットの導入で失敗をしたくない」「費用対効果の高いチャットボットを導入したい」と思っている場合は、お気軽にお問い合わせください。
6. まとめ
いかがでしたか?チャットボットで起こりうる失敗事例や失敗の要因が把握でき、失敗しないようチャットボットが導入できるようになったかと思います。
最後にこの記事の内容をまとめてみると
チャットボットのよくある失敗事例は次の5つ
- チャットボットを開始したものの利用者が少なくて廃止になった
- ユーザーが納得のいく回答を用意できなかった
- 業務効率化を目指したはずなのに成果が出ない
- チャットボットの構築を始めたのにリリースまで至らなかった
- 利用者が増えても一向に問題解決率が向上しない
チャットボット導入で失敗する要因は次の5つ
- チャットボットを導入することが目的となっている
- ユーザーの分析ができていない
- AIの力に頼りすぎていてメンテナンスを怠っている
- 自社に合うチャットボットサービスを利用できていない
- 定期的なメンテナンスができていない
チャットボット導入で失敗しないためのポイントは次の5つ
- チャットボット導入の目的を明確にする
- 応答メッセージや導線設計は慎重に行う
- 商品問い合わせページ、電話での問い合わせ先掲載など次のステップを用意する
- チャットボットのメンテナンスを継続する
- 現状を把握するためにも成果を見える化する
この記事をもとに、成果につながるチャットボット導入ができるようになることを願っています。