チャットボットの市場シェアや将来性は?注目される理由を併せて紹介

「チャットボットに将来性はあるの?」

「チャットボットの市場シェアはどれくらい?」

いざチャットボットを導入しようとしたときに、長く使用していけるツールなのか将来性や市場規模が気になりますよね。

結論から言うと、チャットボットの市場シェアは今後ますます伸びる見通しです。

矢野経済研究所が実施した「対話型AIシステム市場調査」では2017年からの6年間で10倍以上の市場になると見込まれており、今注目のされているツールの一つです。

だからこそ「流行っているから」という理由で取り入れるのではなく、どのような業界で活用されているのか、そのようなシーンで向いているのか正しく理解し、導入すべきか判断する必要があります。

そこでこの記事では

  • チャットボットの市場シェア
  • チャットボットが注目される4つの背景
  • チャットボットの利用率が高い業界
  • チャットボットの導入が向いているケース
  • チャットボットの今後

をまとめてご紹介します。この記事を最後まで読めばチャットボットを取り巻く環境や現状が把握でき、導入すべきかジャッジできるはずです。

注目されるツールだからこそ、現状や将来性をしっかりとチェックし検討してみましょう。

1.【最新】チャットボットの市場シェアは増加する見通し

冒頭でも述べたように、チャットボットの市場シェアは今後ますます増加する見通しです。

2018年に矢野経済研究所が実施した「対話型AIシステム市場調査」では、2017年の段階で対話型AIシステムの市場規模は11億と推計されています。

この調査での対話型AIシステムはチャットボットやバーチャルアシスタントなどのソフトウェアが対象となっており、下記のグラフのように2022年までの6年間で10倍以上の市場規模に拡大する見通しだと予想されています。

対話型AIシステムの市場規模

参考:矢野経済研究所「対話型AIシステム市場調査」

6年の間に10倍以上の市場規模拡大が見込める要因として、チャットボットの活用拡大やAI技術が社内と社外のどちらにも活用されるようになってきたことが挙げられています。

チャットボットには

  • 定められた質問と回答のみを使い会話をするAI非搭載型
  • AI学習機能が搭載されており、利用者の動向を分析しながら精度が高められるAI搭載型

の2種類がありますが、上記のグラフからもAI搭載型チャットボットの市場拡大が見込まれていることが分かります。

2020年を迎えた今後も、チャットボットの市場シェアはますます拡大していくと考えられるでしょう。

チャットボット選定で“絶対に外せない”3つの確認ポイントとは?

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2. チャットボットが注目される4つの背景

チャットボットが注目される4つの背景

チャットボットは注目されているのは、市場シェアが拡大しているという理由だけではありません。

ここではチャットボットが注目される

  • チャットボットは今後の成長が期待できる
  • ユーザーの7割以上がチャットボットの利用に肯定的
  • 労働生産性の向上が期待できる
  • 社内と社外の2つの軸で活用され始めた

という4つの背景をご紹介します。

2-1. チャットボットの歴史は始まったばかりで成長が期待できる

チャットボットは歴史が浅く、まだまだ発展段階にあります。

2016年にMicrosoftやFacebookが「今後の戦略においてチャットボットを重視していく」と発表したこときっかけに、チャットボットはトレンドワードとなり注目を集めました。

その後GoogleやLINEもチャットボットの技術開発に力を注ぎ、チャットボットがじわじわと広がり始めます。今では企業やブランドのwebサイトや問い合わせページで見かけることも多いはずです。

しかし、まだまだ技術開発の途中で、チャットボットのみで自然なコミュニケーションが取れるという段階には至っていません。今後はAI技術が発達しチャットボットの仕組みがより整備されていくと言われています。

今よりもチャットボットが身近な存在となり、多彩な業種に取り入れられるようになるでしょう。まだ見ぬ未来に向けて研究が進んでおり成長が期待できるのは、チャットボットから目が離せない大きな理由の一つです。

2-2. ユーザーの7割以上がチャットボットの利用に肯定的

チャットボットが注目されるのは、実際に利用したユーザーからの評価が高いところも一因です。

gooAIxDESIGNが実施した「チャットボット実態調査レポート2019」によると、チャットボット利用した人の7割以上が便利だと感じておりチャットボットに肯定的な意見を持っていることが分かりました。

チャットボット実態調査レポート

参考:goo AI x DESIGN「チャットボット実態調査レポート2019」

  • いつでも利用できるので時間に縛られない
  • 電話やメールでの待ち時間を軽減できる
  • 電話を使うのは苦手だからちょうどいい

などといった意見が多く、ユーザーにとってもチャットボットはメリットが多いサービスのようです。また、実際にチャットボットを利用してみて企業やサービス、商品に興味や親近感を持ったという声も目立ちました。

ユーザーと企業が良好な関係を保ち顧客満足度を高めるためにも、チャットボットが一役買ってくれるのではないかと期待されています。

2-3. 労働生産性向上が期待できる

2019年4月より施行された働き改革では、人口減少による労働力の不足が大きな問題として取り上げられています。

厚生労働省が発表している「厚生労働白書」では、下記のグラフのように労働者人口が減少していくと考えられています。

厚生労働白書

出典:厚生労働省「厚生労働白書」

2030年には30歳~50歳の働き盛りの労働者人口が4,000万人を下回る予定で、業務効率化や業務の分担が急務だと言われています。今のままの働き方を続けていては、人手不足や過剰業務などの問題に出くわすことになるでしょう。

そこで、チャットボットを活用して

  • 問い合わせ対応や返品、キャンセル対応などはチャットボットに任せる
  • スケジュール管理や会議室予約など細かな雑務はチャットボットに任せる
  • 時間外の問い合わせ対応はチャットボットに任せる

といったように、人員削減や業務効率化、残業の削減など働き方の改善を目指す目的でもチャットボットは注目されています。

2-4. 社内と社外の2つの軸で活用され始めた

チャットボットの用途が多様化してきたことも、より注目されるようになった要因の一つです。

チャットボットが普及し始めたころは新規顧客や既存顧客に向けてのツールでしたが、最近では社内の業務効率化やコミュニケーションにも活用され始めています。

社外向けのチャットボットの活用方法・ユーザーからの問い合わせ対応
・新商品や既存商品、サービスのPR・ユーザーとの接点を持つ
・新規顧客やファンの獲得
社内向けのチャットボットの活用方法・社内の問い合わせ窓口の統一
・施設予約やスケジュール管理
・緊急時の安否確認

チャットボットが活用できるシーンが増えたことで、さまざまなニーズや目的に合わせて導入できるようになりました。

今後は社内と社外の2つの軸でチャットボットを活用する事例も増え、よりチャットボット市場が拡大していく見込みです。

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3. チャットボットの利用率が高い7つの業界

現在チャットボットは多様な業界で活用されていますが、とくに進んで利用されているの下記の7つの業界です。

業界チャットボット導入の目的チャットボットの主な役割
飲食業界・人手不足の解消
・業務効率化
・問い合わせ対応
・オーダー業務・人材育成
ファッション業界
コスメブランド業界
・売上アップ
・業務効率化
・ブランドの周知
・問い合わせ対応
・接客サポート業務
・商品のPR
旅行業や観光業・過剰業務の防止
・業務効率化
・売上アップ
・問い合わせ対応
・旅行の予約やキャンセル受付
・旅行の計画サポート
金融業・業務の負担軽減
・業務効率化
・問い合わせ対応
不動産業・業務効率化
・営業サポート
・成約アップ
・問い合わせ対応
・接客サポート
・見込み客との接点を持つ
運送業・業務の負担軽減
・業務効率化
・問い合わせ対応
・再配達依頼や配達状況の確認
・商品のPR
バックオフィス業務・業務の負担軽減
・業務効率化
・問い合わせ対応
・スケジュール調整
・会議室などの予約管理
・内定者や新人のフォロー

チャットボットがどのような方法で利用されているのか、事例を交えながらご紹介します。

3-1. 飲食店

チャットボットは、飲食店の人手不足解消や業務効率化を担う存在として期待されています。

帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査」によると、正社員、非正規社員問わず人手が足りないと感じている飲食店がとても多いことが分かりました。

下記のように人手不足だと感じる飲食店は年々増加しており、2019年には60%の飲食店が正社員が足りない、80%の飲食店がアルバイトやパートなどの非正規社員が足りないと感じています。

2017年2018年2019年
正社員が足りない46.3%58.5%60.0%
非正規社員が足りない78.0%82.9%80.0%
飲食店の人材不足の推移

参考:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」

そこで、注目されているのがチャットボットです。特に、下記のような4つのシーンでチャットボットを導入する飲食店が出始めています。

【飲食店でチャットボットが活用される4つのシーン】

①料理やドリンクのオーダー

人に代わりチャットボットが会話形式でオーダーを取ることで、人材不足を解消できます。

②予約やキャンセルの受付

予約やキャンセル対応は、人員が少ない飲食店にとって業務を中断せざるを得なくなり生産性の低下を招いていました。そこで、予約の受付やキャンセル対応をチャットボットが行うことで、業務効率化が期待できます。

③顧客とのコミュニケーション

イベントの案内やおすすめのメニューの告知をチャットボットが行うことで、販促にかかる時間を減らせます。

④アルバイトやパートの育成

アルバイトやパートの出入りが激しい飲食店では、新しいスタッフが入る度に育成をしていると社員の時間が取られてしまいます。

チャットボットを使い接客のトレーニングや疑問の解決ができれば、人材育成にかかる手間が減らせるでしょう。

チャットボットを有効活用することで飲食店が抱えている人材不足や業務効率化などの問題が解決でき、限られた人数で効率よく働ける環境が作れます。

【飲食業のチャットボット事例】

株式会社ぐるなびが運している訪日外国人向け観光情報サービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE」では、チャットボットを導入しています。

同サービスに登録している約3,000店舗の飲食店が対象となり、店舗ページからチャットボットを通じ英語や韓国語を始め5ヶ国語で予約ができるところが特徴です。

飲食業のチャットボット事例

店舗側にとっても外国人観光客の注文、予約対応は頭を抱える部分なので、チャットボットを通じてスムーズな対応ができるようになるでしょう。

インバウンド集客と飲食店の業務効率化が同時に叶う好事例だと言えます。

参考:株式会社ぐるなび「飲食店のチャットボット予約サービスを開始」

3-2. ファッション業界やコスメブランド業界

ファッション業界やコスメブランド業界では、主に下記の2つの方法でチャットボットが活用されています。

【ファッション業界やコスメブランド業界でチャットボットが活用される2つのシーン】

①接客のサポート

リピーターでない限り、多くのユーザーは「自分に向いている商品が分からない」「どれが似合うのか分からない」と、どの商品を買えばいいのかよく分かっていません。

そこで、チャットボットがユーザーの悩みや要望に寄り添いながら接客サポートをし、購入につなげるという試みを始めているブランドが出てきています。

何となく入っアパレルショップで店員と会話をしながら服を選んでいるうちに、ついつい購入してしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

チャットボットがユーザー分析や蓄積された情報をもとに的を得た商品を紹介することで、スムーズな購入をサポートしてくれます。

②問い合わせ対応

返品サポートや商品問い合わせなどのカスタマーサポートをチャットボットに任せることで、業務効率化や人員削減が期待できます。

スキンケアやメイクアイテム、ファッションアイテムは一人一人要望や悩みが異なるため、個別対応が必要となります。

今までは全て有人対応をしてきましたが、学習機能が備わっているチャットボットを導入すれば人件費をかけずに、多くのユーザーにアプローチできるようになるでしょう。その結果、売上アップや業務効率化、ブランドの周知などが期待できます。

【ファッション業界のチャットボット事例】

ファッション業界のチャットボット事例

出典:ユニクロIQ公式サイト

ファッションブランド「ユニクロ」のチャットボットサービス「ユニクロIQ」は、あなた専用のお買い物アシスタントがコンセプトです。

ユニクロは商品アイテム数が多く、自分に合うアイテムや人気のアイテムを探すだけでも時間がかかります。ユニクロIQを使えば、「きれいめコーデを探している」「旅行に着ていく服を探している」などユーザーの目的に合わせた商品を紹介してもらえます。

実際にモデルが着用している画像が表示されるため着用したときのイメージが沸き、購入促進ができているとのこと。チャットボットを活用した新しい購買体験が提供できている好事例だと言えるでしょう。

3-3. 旅行業や観光業

旅行や観光業では

  • 旅行客のサポートのために24時間対応しなければならない
  • 旅先でのサポートが大変

という課題がありました。その解決策としてチャットボットが注目されています。

チャットボットの特徴である24時間対応ができるというメリットを活かせば、有人対応に変わる問い合わせ窓口として活用できます。チャットボットが問い合わせの振り分けをして、重要な内容のみ有人対応をすることも可能でしょう。

また、旅先で困ったことや分からないことがあったときにも、チャットボットを介して問題解決を測ることができます。京都市では観光客を対象としたサイト「京都観光Navi」にチャットボットを導入し、観光中の疑問や困りごとをその場で解決できるような取り組みをしていました。

この他にも

①旅行の予約やキャンセル受付

人員を要する旅行予約やキャンセル受付をチャットボットが行うことで、業務効率化や人員削減につながります。

②旅行の計画サポート

ユーザーの行きたい場所やしてみたいことに合わせて、チャットボットが旅行プランを提案。わざわざ窓口まで出向く手間が省けるため、利用者アップが見込めます。

など、人員が必要な業務をチャットボットが代わりに行ってくれるため、過剰業務の防止や業務効率化が期待できます。

参考:京都市情報館「京都観光オフィシャルサイトへのチャットボットの導入について」

【旅行業、観光業のチャットボット事例】

ANAはLINEを活用し、「ANA公式サポート窓口」と「ANA公式」の2つのチャットボットを導入しています。

「ANAサポート窓口」はカスタマーサポートに代わり、チャットボットがユーザーの質問に答えてくれるところが特徴です。下記のように日本語と英語で表示され、フライトの変更やキャンセル方法を手軽に確認できるようになっています。

旅行業、観光業のチャットボット事例

「ANA公式」では、旅行プラン作成をサポートしてくれるところが特徴です。「大阪」「北海道」など行ってみたい旅行先を入力することで、すぐに情報を提示してくれます。

旅行業、観光業のチャットボット事例2

このように、ANAでは

  • ユーザーのカスタマーサポート
  • 旅行計画のサポート

という2軸でチャットボットを導入し、売上アップや業務効率化を目指しています。

3-4. 金融業

銀行や証券会社、クレジットカード会社などの金融業界はユーザーからの問い合わせが多く、カスタマーサポートの負担が大きいのが現状です。

電話で問い合わせをしようと思ったものの「なかなか繋がらない」「時間を置いてかけ直してほしいとアナウンスされる」など、問い合わせまでに時間がかかり困った経験をしたことがある人は意外と多いでしょう。

そこで、チャットボットを活用し照会業務や簡単な問い合わせ、スタッフへの引き継きを実施している銀行が増えてきています。

どのような質問でも全てスタッフが対応するのではなく、ユーザーが自己解決できる仕組みを取り入れることで負担軽減や業務効率化に役立っています。

【金融業のチャットボット事例】

金融業のチャットボット事例

出典:三菱UFJ銀行公式サイト

三菱UFJ銀行では、webサイト上にユーザーからの問い合わせ窓口としてチャットボットを設置しています。

暗証番号の紛失や口座の開設方法などよくある問い合わせが網羅されており、チャットボットの問い合わせに従い進めていくことで、知りたい情報にたどり着けるところが特徴です。

  • 24時間利用できるため、問い合わせを待たせることがない
  • 簡単な問い合わせならユーザーが自己解決できる
  • 有人対応が必要な問い合わせとそうでない問い合わせを区別できる

というポイントがあり、ユーザーにとっても企業にとってもメリットがあるチャットボットとなっています。継続していくことで、問い合わせ対応の業務軽減が期待できるでしょう。

3-5. 不動産業

住居や土地情報を提供する不動産業界でも、チャットボットが導入されている事例が多いです。できるだけ効率よく物件や土地の成約に結び付けたいところですが、一人一人のユーザーに合う部屋探しや物件案内をしているとそれだけで時間がかかってしまいます。

そこで、活躍するのがチャットボットです。AI搭載の学習機能型チャットボットを使えばユーザー情報やデータを加味した上で、ピッタリな土地や部屋を紹介してくれます。

気に入った部屋や土地が見つかった場合や問い合わせや案内へと誘導できるため、初回接客をチャットボットに任せることが可能です。

また、LINEなどユーザーが目に触れる機会が多いメッセージツールと組み合わせれば「今すぐには引っ越しは考えていないけれどいずれはしたい」「いい物件があれば引っ越しをしたい」といった見込み客との繋がりが増やせます。

不動産業の場合は

  • 接客の効率化
  • ユーザーに刺さる必要な情報のみを厳選する
  • 見込み客のフォローや情報提供

といったように主に営業サポートの側面でチャットボットの活躍が期待できます。

【不動産業のチャットボット事例】

不動産業のチャットボット事例

出典:ietty公式サイト

iettyはAI搭載型のチャットボットが接客をする不動産仲介サービスです。チャットボットとビデオ通話を駆使したオンライン接客で不動産が決められるところが大きな強みで、一人一人のユーザーに使う時間を短縮できます。

引っ越し予定日45日を切るとスタッフ対応が入りますが、それ以前は下記のようにチャットボットが対応してくれます。

不動産業のチャットボット事例2

もちろんユーザー側にとってもメリットがあり24時間好きな時間に物件探しができるのはもちろんのこと、ユーザーに合う物件をチャットボットが選び提案してくれるため物件を探す手間が省けます。

  • 人件費などのコストカットができる
  • 引っ越しまでの長い期間、チャットボットがコミュニケーションを取ってくれる
  • 物件選びや問い合わせ、内覧までの導線をチャットボットが作ってくれる

という点からチャットボットを上手に活用している事例だと言えるでしょう。

3-6. 運送業

郵便や宅配などの運送業でも、チャットボット活用が進んでいます。郵便や宅配では再配達が大きな課題となっていましたが2019年4月の再配達率は16.0%だったのに比べ、2020年4月には8.5%まで減少しています。

この背景として社会情勢や置き配、宅配ボックスの設置、そしてチャットボットを活用した配達状況確認、配達依頼が考えられ、チャットボットが業務負担の軽減につながっています。

運送業では、主に下記の3つの目的でチャットボットが導入されていることが多いです。

【運送業でチャットボットが活用される3つのシーン】

①再配達依頼や配達状況の確認

荷物の状況確認や再配達依頼の受付をチャットボットが行うことで、無駄な配達をなくし業務効率化につながります。

②問い合わせ対応

集荷の電話番号や事業所の営業時間、荷物の料金など簡単な問い合わせに答えることで、問い合わせに割く時間を削減します。

③商品のPR

年賀状など季節商品がある場合はチャットボットを通じPRすることで、利用者アップが見込めます。

運送業は有人対応が多く時間や手間がかかってしまうという側面がありましたが、チャットボットを導入することで上手に仕事が分担できるようになってきています。

参考:国土交通省「宅配便の再配達率は8.5%と大幅に低下~令和2年4月の調査結果を公表~」

【運送業のチャットボット事例】

運送業のチャットボット事例

出典:ヤマト運輸公式サイト

ヤマト運輸ではLINE公式アカウントにチャットボットを導入し、荷物の配達状況確認や再配達の手配、問い合わせが手軽にできるようになりました。

下記のように「再配達」「配達状況」などの単語を入力することで、チャットボットが情報が照会できるよう誘導してくれます。

運送業のチャットボット事例2

チャットボット導入まではメールにて配達お知らせを送付していたものの、リアクションが薄かったそうです。

チャットボットを導入したことで配達お知らせ反応率が1.5倍までアップし、無駄な配達が少なくなり業務効率化に役立っています。

参考:日本経済新聞「ローソン、ヤマト LINE×チャットボットの活用術」

3-7. バックオフィス業務

チャットボットは社外対応だけでなく、社内の業務効率化や雑務にも活用され始めています。社内の業務を振り返ってみると意外と雑務や問い合わせが多く、業務に集中できないと感じている人は多いのではないでしょうか。

そこで

  • 問い合わせ窓口をチャットボットに統一する
  • 予定調整や会議室の予約などはチャットボットが行う
  • 人事や新人教育などサポートが必要なところはチャットボットが相談窓口となる

など、業務効率化や業務の分担を目的に多彩な使われ方をされるようになってきています。社内特化型のチャットボットサービスもどんどん登場してきており、今後は社内と社外の2つの方向でチャットボットを導入する企業が増えるでしょう。

【バックオフィスのチャットボット事例】

サッポログループでは働き方改革の一環として、社内向けにAI搭載型チャットボットを導入しました。

業務内容を調査してみたところ問い合わせ対応に多くの時間を割いていることが発覚し、「問い合わせ内容がすぐに把握できる」「FAQを一括管理できる」という理由からチャットボットが適任だと考えたそうです。

チャットボット導入後は問題を自己解決するまでの時間が短縮でき、他の業務やお客様と向き合う時間に回せるように。チャットボットを利用して、業務効率化が叶った好事例だと言えるでしょう。

参考:ビジネス+IT「サッポロに聞くAI導入の極意、「社内問い合わせAI」で顧客対応の時間をひねり出す」

チャットボット選定で“絶対に外せない”3つの確認ポイントとは?

無料のチャットボット資料

本資料(無料 eBook)をご覧頂ければ、以下の事がスムーズに出来る様になります。

  • 選定候補のAIチャットボットを客観的に比較する事
  • 実機トライアルで準備・確認すべき事
  • 自社に最適なサービスを見つけ、失敗せずに導入する事

4. チャットボットの導入が向いている3つのケース

チャットボットの導入が向いている3つのケース

チャットボットが使われている業界が把握できたところで、どのようなときにチャットボットを導入すべきか気になりますよね。

ここでは、チャットボット導入の目安となる

  • 問い合わせ対応を楽にしたい
  • 業務効率化を図りたい
  • ユーザーとのつながりを持ちたい

という3つのケースをご紹介します。

4-1. 問い合わせ対応を楽にしたい

社内、社外問わず問い合わせが多く対応に追われている場合は、チャットボットの導入が向いています。チャットボットは事前によくある問い合わせ内容を記録しておけるため、ユーザーからの問い合わせ内容に合わせた回答をすぐに提示できます。

AI搭載型の場合は学習機能が備わっておりユーザーの回答を分析しながら最適な答えを提示してくれるため、AI非搭載型より回答の精度が高くユーザーにも満足してもらえるでしょう。

また、第3章でご紹介したように目的は違ってもほとんどの業種が「チャットボットに問い合わせを任せたい」という理由でチャットボットを導入しています。

  • カスタマーサポートの業務負担を減らしたい
  • 問い合わせ対応に時間を割いている
  • 本当に対応が必要な問い合わせのみ有人対応したい

という場合には、チャットボットの導入を検討してみてください。

4-2. 業務効率化を図りたい

チャットボットは、業務効率化を図りたい企業や業種にも選ばれています。

例えば運送業の場合、荷物の問い合わせや再配達の依頼など細かな問い合わせ業務を有人対応していると、ある程度人手が必要となります。しかし、必ず発生する問い合わせ業務をチャットボットに任せることができれば、問い合わせ業務に携わる人員を減らし、他のセクションへと回せるでしょう。

不動産業の場合は一人一人丁寧に接客をしていると時間と労力がかかりますが、物件探しの入り口をチャットボットに任せることで少ない時間と人員で最大の効果が見込めます。

このように、

  • 必要な部分に人材を回して効率よく仕事をしたい
  • 簡単な業務にかかる時間を削減したい
  • 過剰業務を避けたい

という場合にも、チャットボットが力となるでしょう。

4-3. ユーザーとのつながりを持ちたい

LINEやFacebookのメッセンジャー、アプリなどツールを使用したチャットボットなら、ユーザーとのつながりが持てます。

ファッションブランドや不動産業などの業種によっては見込み客やリピーターの確保が課題となりますが、定期的にお知らせをする、コミュニケーションが取れるチャットボットならユーザーとの接点が保てます。

チャットボットはDMやはがきよりも目にしてもらえると言われており、親しみやすさを持ってもらえるという点でも販促やファン獲得に役立てられるでしょう。

  • リピーターや見込み客を増やしたい
  • 一定数のユーザーに一度に告知がしたい
  • ユーザーとコミュニケーションが取れるようにしたい

という場合にも、チャットボットの導入を検討してみてください。

失敗しないチャットボットの選び方とは?

5. AI搭載型チャットボットが今後の主流

AI搭載型チャットボットが今後の主流

チャットボットにはAI搭載型とAI非搭載型の2種類がありますが、今後はAI搭載型が主流となっていくと考えられています。

AI搭載型は蓄積された情報を分析し、ユーザーに合う回答を提示できます。利用者が増えデータ量が多くなれば回答のズレや会話の揺れが少なくなり、人との会話と変わらない高精度な対応ができるようになるでしょう。

正確な回答ができるようになることでの顧客満足度の向上やチャットボットだけで問題解決ができる分野の拡大、学習能力によるメンテナンスを含む業務効率化などが見込めます。

goo AI x DESIGNが実施した「チャットボット実態調査レポート2019」では、下記のように80%前後の人が適切な上布尾や商品を提案してくれるAI搭載型のチャットボットを利用したいと回答しており、ユーザーからも期待されていることが分かるでしょう。

AI搭載型チャットボットの活躍が期待されるシーンは?

自然な対話からニーズを察して最適な商品を提案してくれる79.8%
自分の”今”の気分や感情を察し最適な情報を提案してくれる81.3%
悩みや課題に寄り添い共感し最適なアドバイスをくれる79.9%
参考:goo AI x DESIGN「チャットボット実態調査レポート2019」

AI技術はまだまだ発達段階ですが、だからこそ伸びしろがあり今後の展開に期待されています。チャットボットの可能性を広げ、より活用しやすくしてくれるAI搭載型のチャットボットから今後は目が話せません。

【AI搭載型チャットボットなら「Neurox チャットボット」がおすすめ】

Neurox チャットボットは
・高精度なAIを搭載しているため、言葉の意味や文脈を把握した回答ができる
・メンテナンスがしやすく、チャットボットの精度を上げていける
・カスタマイズ自由度が高く、目的に合わせた導入ができる

という3つのポイントが揃っています。高度なA!技術が採用されているため自然な会話ができ、チャットボットのみで問題解決ができるのはもちろんのこと業務効率化や顧客満足度にもつながります。

どのようなチャットボットサービスを利用してみようか迷っている場合はお気軽にお問い合わせください。

6. まとめ

いかがでしたか?チャットボットの市場シェアや注目される理由、チャットボットが取り入れられている業界が把握でき、導入してみようか検討できたかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

チャットボットの市場シェアは、今後ますます増加する見通し

2022年までの5年間で10倍以上の市場規模に拡大する見通しだと予想されている

チャットボットが注目される背景は次の4つ

  1. チャットボットの歴史は浅く、今後の成長が期待できる
  2. ユーザーの7割以上がチャットボットの利用に肯定的
  3. 労働生産性の向上が期待できる
  4. 社内と社外の2つの軸で活用され始めたので、市場規模拡大が期待できる

チャットボットの利用率が高い業界は次の7つ

業界チャットボット導入の目的チャットボットの主な役割
飲食業界・人手不足の解消
・業務効率化
・問い合わせ対応
・オーダー業務
・人材育成
ファッション業界
コスメブランド業界
・売上アップ
・業務効率化
・ブランドの周知
・問い合わせ対応
・接客サポート業務
・商品のPR
旅行業や観光業・過剰業務の防止
・業務効率化
・売上アップ
・問い合わせ対応
・旅行の予約やキャンセル受付
・旅行の計画サポート
金融業・業務の負担軽減
・業務効率化
・問い合わせ対応
不動産業・業務効率化
・営業サポート
・成約アップ
・問い合わせ対応
・接客サポート
・見込み客との接点を持つ
運送業・業務の負担軽減
・業務効率化
・問い合わせ対応
・再配達依頼や配達状況の確認
・商品のPR
バックオフィス業務・業務の負担軽減
・業務効率化
・問い合わせ対応
・スケジュール調整
・会議室などの予約管理
・内定者や新人のフォロー

チャットボットの導入が向いているのは次の3つのケース

  1. 社内、社外の問い合わせ対応を楽にしたい
  2. 業務効率化を図りたい
  3. ユーザーとのつながりを持ちたい

今後のはAI搭載型チャットボットが主流となる

この記事をもとにチャットボットの現状を把握して、導入すべきか判断できることを願っています。