ボットに人間の心を読まれる日も近い

「空気を読め」という言葉を日本人なら誰もが聞いたことがあるはず。私もなかなか空気の読めない人の一人ですが、そんな空気の読めない人のいい(驚異的な)お知らせ。

あなたの代わりにボットが空気を読んで、他人の感情を理解する日も夢物語ではないのです。

ECサイト等にチャットボットが設置され、人間に代わってコミュニケーションを行う様子など、AI技術、特に自然言語処理の分野の発展により、10年前では考えられないような光景が当たり前になってきて、どんどんAIが生活に浸透してきています。

この傾向は北米では顕著で、日々、コールセンターのオペレータの職はどんどんチャットボットに奪われていっています。

こういった、人間の言葉の意味を理解して、人間にかわって返答を行うような自然言語処理の技術はどんどん重要になってきており、ますます需要も高まってきています。

ただ、FacebookやGoogle等の巨人たちは、既にそれだけでは飽き足らず、次のステージに向かおうとしています。

彼らが何をしようとしているかというと、単にチャットボットに言葉を理解させるだけでなく、人間の心理状態等も理解させ、それに応じた「空気を読んだ」対応をチャットボットに出来るようにさせようとしています。

あのAppleのSiriを生んだSRI Internationalという、シリコンバレーの研究機関がこの問題に果敢に挑戦し、既に研究成果を上げています。

その感情を読むシステムは、何ともユニークな事に、「SrnSay(先生)」と呼ばれていて、キーボードを叩く音や、声のトーン、顔の表情や動作等から感情状態を判断する事ができるようです。

例えば、SenSayがコールセンターのオペレータの代わりになったとすると、お客さんが、電話越しに質問してきた時に、その声色の変化から、相手の感情を察知します。

チャットボットの話を理解していない場合、ゆっくり話すように行動を変化させたり、より簡単な表現で質問をし直したり、そういった配慮ができるチャットボットとなり、より一層、従来の人間のオペレータの代わりとなれます。

人間のコミュニケーションの部分だけをチャットボットが代行するのでなく、「空気を読む」事ができるチャットボットの登場により、ますます人間の職がとって変わられるなんていう事も。。。